雑多な事に忙殺されている今日この頃、
現実逃避で
芥川龍之介の文庫本を引っ張りだしてきて
『歯車』
を久々に読みました📚
芥川晩年の私小説です。
前に読んだのは
20年以上前で
大まかなストーリーさえ
忘れていました💦
主人公(芥川本人)が
レインコートを着ていた幽霊の話を偶々聞き
それ以来
様々な折に
レインコートを見かける様になる。
また不安を煽る色である
”黄色”
ウイスキーの銘柄である
”Black and White(黒と白)”
などなどが
あちらこちらの場面で
奇妙な符号の一致を見せる。
これは
ワタクシが
以前読んだことがある
”シンクロニシティ”
という本の内容と
とても似ているような気がします。
”意味のある偶然の一致”
のことですね。
誰でも人生の中で一度は体験する事だとは思います。
この時期は
芥川が
自死を選ぶ直前であり、
睡眠障害を患ったり
ひどい頭痛の前の兆候として
半透明の歯車が眼前に現れたり
(悲しいかな年に1~2回小生も同じ症状があります)
既に精神的に相当追い込まれています。
そして
あらゆる不気味な符号を
病的に
無理やり結びつけている様な感もあります。
この『歯車』の中には
『地獄変』『侏儒の言葉』『点鬼簿』
など
芥川自身の過去の作品の中からの引用が多くあります。
学生時代に
『侏儒の言葉』を読んだ時に
”アフォリズム”という言葉を覚えたのを
思い出しました。
また
『歯車』の中にある
「涙は僕の気持ちにいつか平和を与えていた」
という一文が
20年前に読んだ時
当時の自分の胸に突き刺さったのを
鮮明に思い出しました。
意外だったのは
当時青山にあった
斎藤茂吉の精神病院に
芥川が通院していたとう言うことです。
この小説の中には
イギリス文学、フランス文学、ロシア文学、
更には
中国古典文学などの
幅広い作者の知識が
ストーリーに沿って散見されていて
創作活動のモチーフの宝庫でもあります!
確かショーペンハウアーの著書で
ワーグナーの作品について
「音楽や詩といった霊的な存在はデモーニッシュなものだ」
といった内容が書いてあったのを
教会の読書会で勉強した覚えがあります。
この暗く不気味な芥川の作品の中にある
力ある端的な言葉の数々は
彼が追い求めていた
アフォリズムの集約でもあり
”美”の生まれる前の混沌とした霊的な存在なのでは
とも感じます。
まさにインスピレーションの生まれる瞬間です。
それは
図らずとも
芥川が
最期に自らの死をもってでしか表現できなかったものであり、
かつての
『地獄変』
で絵師が表現したかった”美”を
自らの死によって表した作品なのだと
ワタクシは確信しています。
既に精神的に相当追い込まれています。
そして
あらゆる不気味な符号を
病的に
無理やり結びつけている様な感もあります。
この『歯車』の中には
『地獄変』『侏儒の言葉』『点鬼簿』
など
芥川自身の過去の作品の中からの引用が多くあります。
学生時代に
『侏儒の言葉』を読んだ時に
”アフォリズム”という言葉を覚えたのを
思い出しました。
また
『歯車』の中にある
「涙は僕の気持ちにいつか平和を与えていた」
という一文が
20年前に読んだ時
当時の自分の胸に突き刺さったのを
鮮明に思い出しました。
意外だったのは
当時青山にあった
斎藤茂吉の精神病院に
芥川が通院していたとう言うことです。
この小説の中には
イギリス文学、フランス文学、ロシア文学、
更には
中国古典文学などの
幅広い作者の知識が
ストーリーに沿って散見されていて
創作活動のモチーフの宝庫でもあります!
確かショーペンハウアーの著書で
ワーグナーの作品について
「音楽や詩といった霊的な存在はデモーニッシュなものだ」
といった内容が書いてあったのを
教会の読書会で勉強した覚えがあります。
この暗く不気味な芥川の作品の中にある
力ある端的な言葉の数々は
彼が追い求めていた
アフォリズムの集約でもあり
”美”の生まれる前の混沌とした霊的な存在なのでは
とも感じます。
まさにインスピレーションの生まれる瞬間です。
それは
図らずとも
芥川が
最期に自らの死をもってでしか表現できなかったものであり、
かつての
『地獄変』
で絵師が表現したかった”美”を
自らの死によって表した作品なのだと
ワタクシは確信しています。
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